札幌市は、市が排雪をしない生活道路の排雪を、町内会などが行うための支援制度を2つ設けています。トラックを無償で貸し出す「市民助成トラック制度」と、積み込みや交通誘導まで業者が担う「パートナーシップ排雪制度」です。昨冬(令和7年度)の地域支払額は、パートナーシップ排雪の標準断面で道路1kmあたり516,400円でした。令和8年度の申込時期と地域支払額は、2026年10月6日時点では札幌市のページに載っていません(札幌市「生活道路の排雪支援制度」のページ、2025年11月11日更新)。
排雪支援の2つの制度の違い
札幌市は、およそ5,400kmの道路を除雪しています。そのうち、交通量が多い幹線道路や一部の通学路およそ1,600kmは市が排雪しますが、限られた予算・人材・機械の中で、すべての生活道路の排雪まではできないとしています。排雪支援制度は、生活道路全体の約7割(2,600km程度)で使われていて、近年は毎年1,200〜1,300の団体から申請があります(出典: 札幌市 生活道路の排雪支援制度)。
| 市民助成トラック制度 | パートナーシップ排雪制度 | |
|---|---|---|
| 始まり | 昭和40年代 | 平成4年 |
| 中身 | 町内会などが排雪するとき、運搬用のトラックを無償で貸し出す | 地域・市・受託業者が役割を分担して排雪する。積み込みや交通誘導の負担が減る |
| 地域の負担 | 積み込み作業、道路使用許可の申請、交通誘導などの安全管理、路面整正 | 地域の合意形成、申込手続き、作業費用の一部(地域支払額)の支払い |
| 利用回数 | シーズン1回 | シーズン1回 |
2つの制度は、重複して使えません。どちらを使うか、使うかどうかは、地域の実情に合わせて選びます。
パートナーシップ排雪の地域支払額は、昨冬は1kmあたり516,400円
対象は、町内会やこれに準じる組織、地域の除排雪のために設けられた組織で、営利を目的としないものです。対象の路線は市が排雪をしない道路で、原則として交差点から交差点までの一丁間が最小の単位です(出典: 札幌市 パートナーシップ排雪制度、2026年6月9日更新)。
| 排雪する断面 | 令和7年度の地域支払額(1kmあたり) |
|---|---|
| 標準断面(道路に残す雪は厚さ10cm程度) | 516,400円 |
| 抑制断面(道路に残す雪を多くして、地域支払額を下げた断面) | 361,500円 |
- 地域支払額は市内一律です。降雪量や運搬距離で地域ごとに差は付けません
- 令和7年度の地域支払額は、標準断面で約60万円/kmになる計算でしたが、物価高で町内会活動の負担が増えているため、当面、令和3年度の金額に据え置かれました
- 道路幅が10m未満の道路は、地域と市の双方が費用を負担します。10m以上の道路は、市が全額を負担し、地域支払額は原則発生しません(10m以上の道路だけを申し込む場合は、地域と市の双方が負担)
- 実際の排雪費用から地域支払額を引いた額を市が負担するので、排雪量が増えた分の追加費用は請求されません
抑制断面は、断面によって条件が違います。「抑制断面Ⅰ型」は、申込戸数のおおむね3割以上で民間の排雪などを使っている団体が対象で、原則として路面の圧雪だけを排雪します。「抑制断面Ⅱ型」は、気温や路面の状況に応じて、市が決めます。
去年の冬は、2026年1月25日の大雪のあと、パートナーシップ排雪をすべて取りやめて、生活道路の緊急排雪に切り替えられました。札幌市は、大雪時に作業の遅れを取り戻すため、市の雪害対策実施本部が生活道路の緊急排雪(フェーズ3)を決めた場合は、パートナーシップ排雪を取りやめると説明しています。
市民助成トラック制度は、トラックの貸し出しだけ
市民助成トラック制度は、町内会などが道路の排雪をするときに、運搬用のトラックを貸し出して支援する制度です(出典: 札幌市 市民助成トラック制度、2026年8月4日更新)。
- 地域の役割: 事前に道路使用許可を申請します。交通誘導などの安全管理は町内会などの責任で行います。トラックへの積み込みと、排雪作業の走行に支障にならない路面整正も、町内会などが行います
- 貸し出し期間: 令和7年度は、2026年1月15日から3月15日まででした
- 利用回数: シーズン1回で、パートナーシップ排雪制度とは重複して使えません
- 注意: 貸し出せるトラックの総数が年々減っているので、貸し出し台数を制限する場合があります
申込先と、申込時期の目安(昨冬の例)
申し込みは、お住まいの区の土木部維持管理課で受け付けます。令和7年度の申込期間は、2025年12月18日(木)から2026年1月8日(木)まででした(閉庁日の土・日・祝日と年末年始を除き、パートナーシップ排雪はFAXでも可)。どちらの制度も「令和8年度も利用できます」と書かれていますが、令和8年度の申込期間は、10月6日時点ではまだ載っていません。取り下げたいときは、パートナーシップ排雪は排雪予定日の7日前まで、市民助成トラックは作業開始日の7日前までに連絡します。
問い合わせ先は、各区土木部維持管理課のほか、札幌市建設局雪対策室事業課(011-211-2662)です。
排雪の日に、各世帯がすること
- 敷地内の雪を道路に出さない: 排雪は道路の雪を運ぶ制度で、通路・屋根・駐車場などの雪は対象になりません。道路に出すと運ぶ雪が増えて、作業が遅れます
- 路上駐車をしない: 大きな除雪機械やダンプトラックを使うので、路上駐車があると作業ができないことがあります
- 道路上の雪をすべて持っていく制度ではありません。決まった断面のとおり、道路に雪が残ります
情報源
- 札幌市「生活道路の排雪支援制度」(2025年11月11日更新): https://www.city.sapporo.jp/kensetsu/yuki/haisetsu/index.html
- 札幌市「パートナーシップ排雪制度」(2026年6月9日更新): https://www.city.sapporo.jp/kensetsu/yuki/haisetsu/partner.html
- 札幌市「市民助成トラック制度」(2026年8月4日更新): https://www.city.sapporo.jp/kensetsu/yuki/haisetsu/truck.html
この記事は2026年10月時点の情報です。令和8年度の申込期間や金額は変わることがあります。札幌市のページや、区の土木部維持管理課で確かめてください。札幌市内のほかの記事は、札幌市の記事一覧にあります。
アイキャッチ画像: AIで作成したイメージ(実在の場所ではありません)
